皆さんは数学という科目に対して、どんな印象を抱いているでしょうか?
私が思うに、数学とは「広く深い」学問であると思います。

「数学」と一口に言っても、それが指すものは使われる分野や場面によって様々です。
数学理論そのものの発展を目指す研究者もいれば、あくまで物事を記述し、分析する道具として利用する人達もいます。
中学や高校の数学では論理的に厳密であることが要求されますが、数値計算やコンピューターシミュレーションを行う現場では、原理がわかっていなくとも、精度が高く、実践的な方法であること(=現実的な時間内で計算できること)が重視されるでしょう。
そして現在ではそれぞれの分野が「深く」発展していて、専門外の人間が最先端の研究を理解することは困難を極めます。

しかし、自然科学に限らず、数学と関わるどんな学問も、「数学」という言語で表現されている点で共通しています。
基礎的な数学の理解があれば、たとえ活動するフィールドの異なる人同士であっても、「数学」という共通言語でコミュニケーションをとることができます。
「自然は数学という言語で書かれている」といった科学者もいるほどです。
また世界のどの国でも、数式の表現方法は同じです。
仮に言葉が通じなくとも、数式を通して共通の理解を得ることができるのです。

そして、これらの理解のための基礎となる数学は、当然ながら中学・高校で学ぶ数学からスタートします。
1つ1つのことを根本から「深く」理解し身に着けることで、この「広い」世界へ立ち向かうための、知性の礎を得るのだと私は考えています。

どんなことであれ、1つのことを深く追求し、それを自分のものにすることは容易ではないと思います。
しかし、中高生のうちにそのような努力することは、何物にも代えがたい経験となると信じています。
そして、グノーブルの教室でそんな経験をしてもらえるよう、毎回の授業に臨みたいと思います。
教室でお待ちしています。