小論文・国語・数学担当:中村 一郎(なかむら いちろう)

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現実社会における学問の立脚点を、私は次のように考えています。

一方の極には物理学を頂点として数学・化学・工学…と続く自然科学分野があります。
もう一方の極には心理学・倫理学・文化人類学・史学…と続く人文科学分野があります。
その両者のバランスを保たせるために、法学・経済学という社会科学分野があるのです。

具体例で説明しましょう。
現代科学の頂点を極めんとする科学者が、遂にクローン人間を完成させたとします。
それに対して人文科学者は「生命のかけがえのなさ」という倫理的視点で批判するでしょう。
そうすると法的な立場や経済的立場から社会科学的調整が実施され、クローン人間の研究や作製が、制限されるようになります。

このように、現実社会における学問は、3分野のバランスで成り立っています。
そして、この3分野いずれの動機も「人として、より良く生きよう」というものです。
この「人としてより良く生きよう」という考え方が「哲学」になるのです。
つまり「学問」とは「哲学」を頂点として全てがつながっており、常に微妙なバランスを保ちながら、現実社会で成立しているのです。
こうした視点、つまり「一歩退いて全体を俯瞰する視点」を「メタの視点」と言います。

数学の答案では、論理的手順を「言葉」で示すことが重視されます。
国語で論理的矛盾の無い答案を作成するには、「逆」や「対偶」、「演繹」や「帰納」といった数学的視点を持つことが、きわめて効果的です。
小論文では、全体を俯瞰する「メタの視点」を持つことが、偏った考えに囚われにくい自由な発想の源となるでしょう。

ときにはこうした思索をすることも、大切なことだと思っています。


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